事例紹介

ボランティアは自分の為にやる

ボランティアは自分の為にやる

「ボランティアは偽善的」と感じて、ボランティアに何となく良い印象がなかった南さん。健康のために運動を始めようと思っていたところ、ワラビー(生きがい仕事サポートセンター神戸東)のボランティア募集の掲示を見て、公益財団法人スペシャルオリンピックス日本のボランティアに応募されました。

Q1.良い印象がなかったボランティアに、なぜ応募しようと思ったのですか?

自分の健康のために運動を始めようと考えていた時だったので、障がい者の方と一緒に走る「陸上競技長距離プログラム」の募集を見かけて応募しました。
仕事(放課後デイサービス)で障がい児と接しているので、障がい者のサポートに抵抗はなく、スポーツでみんなを楽しませることの勉強になると思ったのでした。

 

Q2.ボランティアの内容を教えてください。

約月2回、しあわせの村で開催される陸上長距離練習(周回コースを2周ほど走る)に、月1回程度ボランティア・コーチとして参加しています。“コーチ”と言っても、教えるのではなく声掛けをしながら、一緒に走っています。

 

Q3.始めてみて、いかがでしたか?

自分は走るのが遅いのですが、スシャルオリンピックスは「遅くてもいいから走り切る」を目標としており、自分のペースで楽しんで走っています。
仕事は自分の思い通りにいかないこともありますが、ボランティアは自分が「行く」と決めて参加している場所なので、仕事とは違う気付きや、仲間からの刺激、また一緒にペースを作る等が面白味です。何といっても、身体を動かせたという達成感がたまりません。

 

Q4.仕事とボランティアではどう違いますか?

ボランティアでは誰もが対等な関係です。これは仕事にも繋がると考えています。印象に残っているのは(コロナの前に開催された)親睦会で、親子で参加されている親御さんから「(障がいがある)息子がいたから、いろんな人に会うことができた。」とお聞きしました。障がい者がいても他と変わりない、幸せな家族なんだとあらためて感じることができました。途中で歩いて遅れてしまっている参加者がいると、「ゆっくりでも走ろう!」と声掛けをしています。走ることが遅くても、役割がある場所です。

 

Q5.走ること以外に、ボランティアの楽しみはありますか?

しあわせの村が会場なので、帰りに新鮮な野菜を買ったり、温泉に入るのが楽しみです。
また、ある20代の女性が「パラロードレース大会で1位になりたい」と宣言して、実際に1位になったり表彰してもらう彼女の誇らしげな姿を見た時は、趣味を持つ大切さと続けることの大事さを感じました。
余談ですが、帰りのバスで三宮や神戸に降り、一人ランチ昼飲みも楽しんでいます。もちろん帰ってからの食事当番があるので酔っぱらいません。

 

Q6.これからボランティアを始めようと思っている方へメッセージはありますか?

自分のいいと思うことを、目的と楽しみを持ってやってください。ボランティアには「自分からすすんで行動する(自主的)」という意味が含まれているそうです(東日本大震災のTVニュースから)。

氏名

南 哲男

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